身体障害者手帳との違いは?

障害年金と身体障害者手帳は、認定基準や等級は共通する点が見られます。しかし、制度の目的が違いますので相違点もあります。

障害年金は、20歳前に初診がある場合を除き、保険料納付要件を満たさなければなりません。保険料納付要件を確認する基準となる日が初診日であり、客観的に証明できる資料の提出も必要です。

認定基準や等級に該当する状態にある方でも、ふたつの要件を満たしていなければ支給されないのです。身体障害者手帳は障害の状態が等級に該当すれば交付されます。

障害状態の審査にも違いがあります。年金は、主治医の作成した診断書やご本人が提出する申立書等を参考に日本年金機構が審査します。手帳は、研修を受けた医師が診断書・意見書を作成し等級もその時点で判定され、その等級で確定します。障害年金と比べられると認定は容易と考えられます。

障害年金の障害等級は、1級、2級、3級で障害厚生年金には一時金の障害手当金があります。手帳は等級が1級から7級まであります(7級は手帳の交付はありません。)。年金と手帳の1級、2級、3級は障害状態が一部をのぞきおおむね一致します。

たとえば、心臓ペースメーカー装着の場合、手帳では1級、3級、4級のいずれかに認定されます。しかし、年金は、3級(以上)と認定されます。

また、人工骨頭または人工関節の装着をした場合、年金は3級以上で認定されます(肘関節は例外あり)。手帳は「術後の経過の安定した時点での関節可動域等に応じて」4級ないし5級、7級で認定されます。

* 手帳の1、2級が年金の1級に、手帳の3級は年金の2級に相当すると言われることがあります。先に交付されることが多い手帳の等級は、障害年金の該当等級や受給可能性を判断する目安とする程度に留める程度。障害年金の受給可能性、該当等級の判断は慎重に行うべきでしょう。

療育手帳と障害年金

 療育手帳は、障害年金支給の可否や認定等級との関連はとくにないと言えます。取得者は身体障害者手帳と同様、障害年金の請求時に「写し」を添付するように指示されます。

精神障害者保健福祉手帳と障害年金

精神障害者福祉手帳の等級は、1級、2級、3級と障害年金と同じで、認定基準もほぼ同じです。しかし、手帳と年金の等級は必ずしも一致しないことが多々見られます。身体障害者手帳と同じく、障害年金よりも精神障害者保健福祉手帳の認定は、容易で等級も重くなる傾向があるように感じます。制度趣旨、現金給付の年金とそうでない手帳との違いなどが理由ではないかと考えます。

『年金証書等の写しによる精神障害者保健福祉手帳の障害等級の認定事務についての一部改正について』(平成23年3月3日)(障精発0303第3号) の中で次の記載があります。

年金証書等の写しによる精神障害者保健福祉手帳の障害等級の認定は、精神障害者保健福祉手帳制度実施要領の第2の3(3)のとおり、年金1級であれば手帳1級、年金2級であれば手帳2級、年金3級であれば手帳3級とする。

先に障害年金を受給している場合、手帳の等級は年金の等級に合わなさいということです。障害年金の請求の際には、手帳の写しを提出することになっていますが、手帳を取得していないことが不支給の理由とはならず、交付された手帳の等級はあくまでも参考にされる程度だと考えます。手帳の等級は年金受給の目安と考えた方がよいでしょう。

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