参考通達

・ 昭和40年6月庁保発第21号通達より抜粋。

 『精神病質については、通常日常生活の用を弁ずることができるものであり、神経症については、通常その病状が長期にわたって持続することはないと考えられることから、原則として廃疾の状態と認定しないものとすること。

社会保険審査会裁決事例

・ 平成21年の社会保険審査会の裁決例の抜粋をご紹介します。

 『精神病の病態を示しているもの」の定義としてふさわしいかについては、40年改正で神経症も法令上は対象傷病となり得るとされたこと、一方、自己治癒可能性(注1)が高く疾病利得(注2)がある段階のものを障害給付の対象とすることは、制度の趣旨・目的に反し、社会保険制度につきもののモラルハザードを低減させる観点から好ましくないことから言って、前記(9)の④(注3)が最も望ましいと言える

 『精神医学界の現状を反映して、同じ「精神病水準」という用語を用いてもそれが同一の内容を示していない場合があるが、前記「精神病水準」とは、診断名にかかわらず、それによって生じている精神障害の程度を評価するために用いられるもので、その尺度の基準は、精神障害によって日常生活・社会生活がどれだけ影響され、阻害されるかという実用上の視点に立ち、より社会性を重視したものであり、神経症水準では、さまざまな症状を訴えているが、現実検討能力は比較的保たれており、自らの力でその疾病を治す能力があるが、精神病水準では、現実検討能力が重篤に侵され、自らの力でその疾病を治す能力がその分阻害され、その結果、典型的な精神病の場合と同様に独力で日常生活・社会生活を営むのに多大な困難を生じている、というものである。

(注1)『患者がその疾患を認識し、それに対応した対応を採ることが可能である、言わば、患者がその状態から引き返し主体的に治癒に持ち込むことが可能である

(注2)『症状の発現やその症状が続くことによって引き起こされる患者本人が心理的あるいは現実的満足を得ること

(注3)『統合失調症ないしそううつ病と共通の臨床症状に限らず、精神疾患が示す臨床症状を呈し、それによる精神障害の程度が「精神病水準」にあること

上記の再審査請求の結果はどうなったでしょうか。

『一時的であるにしても症状の改善・軽快を認めたものの、その経過は○年以上に及び、請求人の生来の知的障害(精神遅滞)という脆弱性もあって、自己治癒可能性に伴う葛藤もなくなっているのであるから、それは神経症の本質である自己治癒可能性が極めて疑わしいと言わざるを得ないので、問題がある前記1の(3)の医師照会の結果をもって、同人の当該傷病は対象傷病でないとした保険者の判断は妥当とは言えない。』
と申請時の認定では、認定対象外とした決定を取り消しました。

診断書記入上の改正(H25.6)

 平成25年6月1日で、精神疾患による障害の診断書が改正され神経症圏に属する請求傷病の記載方法が具体的に指定されるように変更されました。

 請求傷病名(①障害の原因となった傷病名)欄に、ICD-10コード、F-40に属する病名を記載した場合、⑬備考欄に「統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害」または「気分(感情)障害」の病態を示しているときは、その病態とICD-10コードを記入することになりました。

 神経症に属する病名で診断書を主治医から作成していただいた場合、必ずこの欄に上記のような記述があることを確認しなければなりません。

 なお、⑬欄にICD-10コードが記載がされていない場合、機構の認定医が精神疾患の病態を示していると診断書から判断できる場合を除き、診断書作成医に対し機構から照会が行われることがあります。

認定されるか?

 原則認定対象外とされる神経症の病名でも障害年金の受給は、一般論としては容易ではないといえますが、可能性はあります。

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