離婚で障害年金はどうなるか?

 障害年金と離婚分割の関係に絞りご説明します。

・ 国民年金の障害基礎年金は、離婚分割により支給額に影響は全くございません。影響があるのは障害厚生年金(障害共済年金)だけです。

・ 離婚分割は、厚生年金支給額の分割ではなく、定額部分と報酬比例部分に分けられる報酬比例部分の額計算の基礎となる標準報酬を婚姻期間に限り、当事者の多い方から少ない方に渡すものです。また、厚生年金基金も除外されます。

・ 障害厚生年金受給資格者は、離婚分割させられる立場となっても優遇措置があります。

・ 障害厚生年金の1級又は2級の受給者で、配偶者加給年金が加算される方は離婚した翌月から加給年金の受給資格がなくなります。「加算額・加給年金額対象者不該当届」(様式第205号)を離婚後10日以内に年金事務所に提出しなければなりません。提出が遅れた場合、過払いとなった加給年金は不当利得として返還を求められますのでご注意ください。

障害年金と離婚分割について

 離婚分割は、離婚分割(合意分割)と3号分割の2種類があり共通点は以下の通りです。

・ 離婚後2年以内に分割の請求をしなければなりません。 

・ 事実婚、重婚関係は、国民年金の第3号被保険者期間(注1)と認定された期間だけが対象です。

・ 分割後の年金額等を知りたい場合、離婚前は相手に知られずに回答(情報提供書)1週間程度で受け取ることができます。しかし、離婚後は当事者の一方が請求すると他方にも回答は通知されます。

 (注1) 国民年金の第3号被保険者とは、配偶者が厚生年金や共済年金の被保険者(第2号被保険者と言う)でその配偶者の扶養となっている方で20歳以上60歳未満の方が該当します。本人は国民年金の保険料を納めなくても配偶者の保険料から納付されます。

離婚分割対比表

 二つの分割を整理して見ました。


合意分割 第3号分割
分割の決定 当事者の合意又は裁判により決定 合意等はなく自動的に分割する。
分割請求者 両当事者 第3号被保険者だけができる。
対象となる離婚 平成19年4月1日以後 平成20年4月1日以後
分割対象期間 平成19年4月1日前の婚姻期間も計算の対象。終期は平成20年3月31日まで。 平成20年4月1日以降の婚姻期間(特定期間)は自動的に第3号分割される。
分割内容 夫婦の合計額の50%が上限。 国民年金の第2号被保険者(注2)の標準報酬を、第3号被保険者だった者に2分の1を分割する。
障害厚生年金受給者が分割させられる場合 認められる。 認めない。
但し、障害認定日後の期間のみの分割請求は可能です。
障害厚生年金受給者が分割を受けられる場合 認められる。
但し、「300月みなし(注3)」で計算された障害厚生年金を受給している者に対しての分割請求は認められません。

 (注2)国民年金の第2号被保険者は、厚生年金や共済年金に加入している方で、同時に国民年金にも加入します。国民年金の種別が第2号となります。

(注3)障害厚生年金の年金額は、障害認定日までの厚生年金加入月数で年金額を計算します。その期間が300月以上であればその月数で計算しますが、300月数に満たない場合、300月で障害厚生年金額を計算する措置を言います。

離婚分割後に訴求認定したら?

 離婚分割が既に行われた後に障害厚生年金の訴求請求が認めらた場合はどうなるのでしょうか?上記取扱いから、合意分割には影響がないことは理解できますが、3号分割は本来できないはずの分割を行ったことになります。

 このような場合、特定期間の全部又は一部が障害厚生年金の計算の基礎となる期間との重複が生じることがあります。そのような場合、3号分割は一旦取消しされ、改めて特定期間と重複しない期間のみ再度改定されます。

 また、合意分割は従来のまま有効です。従って、障害厚生年金はその合意分割のあった翌月から合意分割を反映した後の年金額に改定されます。(平成27年1月時点)

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