障害年金受給を他人に知られることはないでしょうか?
地方では都市部に住んでいる人からすれば、信じられないくらいご近所の方がご自分の家庭のことを知っています。田舎の良さでもあり、遺族年金詐取事件など起こりようがないと思います。○○家にはどこの誰々が良く来ている。通勤の車が止まったまま、会社クビになったのか?などなど。でも余り知られるのも困ることがあります。
障害年金を受給していることが知られないようにするにはどのような対策があるでしょうか?
・ 自分から他の人には話さない。
いちばんの対策だと思います。
・ 民生委員は障害年金受給しているかはわかりません。
また、行政(役所、年金事務所、税務署)の方々は守秘義務があり、その方から漏れることはないはずです。
・ 障害年金は、遺族年金と同じで非課税ですから確定申告は不要です。身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳も取得され、障害者控除やその他の控除で還付を受けたい時だけ確定申告すればよいのです。
( 役所や年金事務所も窓口に行くまでに知りあいに姿を見られたり、通常の窓口だと相談内容が聞こえて来ることもあります。他人に聞かれないように配慮してもらいましょう。)
* 手続きしていることを他人に知られないようにする。手前味噌になり恐縮ですが、私のような社会保険労務士に手続き代行を依頼することのメリットだと思います。
会社勤めをする場合は?
・ 会社の年末調整で障害者控除を受けなければ(扶養家族も含め)会社の経理担当にも知られないでしょう。障害者控除や他の控除も含めて受けたい場合は、確定申告をすることになります。
* 傷病手当金(健康保険)の受給手続きの際に社内の担当者に障害年金受給を知られる可能性があります。
・ 傷病手当金申請書の中に、障害年金を受給中かどうかについて記載する欄があるからです。
(共済組合でも同様な取り扱いとなります。詳細については各共済組合連合会に直接確認されるとよいでしょう。)
* 障害年金受給の事実を会社に申告しないことの問題点について
・ 障害年金受給の事実自体を申告する義務はないと考えます。しかし、障害等級に該当するような障害状態にあり、業務による症状の悪化で悲惨な労働災害の被害者となる可能性もあります。会社に申告すべきではないかと、私は考えます(参考意見です。)。
傷病や身体の不調等を使用者に適切に申告しないことは、労働契約上の信義則に反し、就業規則などの服務命令違反を問われることがあるからです。
悪化した場合の使用者側の安全配慮義務違反等による損害賠償請求が、過失相殺で減額される可能性もありますのでご注意ください。
「会社に黙っていればわからない。」では済まない問題をはらんでいることもご理解いただく必要があると考えます。