申請に必要な書類とは?

(1)年金事務所や役所の年金窓口で取得し提出する書類リスト

  • 年金請求書
  • 初診日に加入していた年金によって提出する書式が違います。

    国民年金加入の方や初診日が20歳前で年金非加入だった方は障害基礎年金用。初診日に厚生年金加入だった方は障害厚生年金用を提出します。

    (注)請求書は、障害の原因となる傷病が複数あっても1通で構いません。初診日の判断が難しい事案では、障害基礎年金と障害厚生年金を同時に請求することもあります。同時申請の場合、両方の請求書を提出します。

    共済組合は令和5年9月からマイナンバー記載が義務化に。請求書の書式は当面従来通りのため、別途「マイナンバー申告書」を提出が求められます。(配偶者のマイナンバーは記載不要。)障害認定日が一元化前にある方は専用の請求書も提出します。

  • 診断書
  • 請求傷病や身体または精神の障害の状態を適切に評価、判断できる様式を取得し、主治医に作成を依頼します。

    ・障害別に各1通。
    ・障害認定日から1年以上経過しない障害認定日請求や事後重症請求だけの請求は1通提出します。
    ・障害認定日から2年6月経過して請求する遡及請求を行うときは、障害認定日当時と請求日前3月以内の診断書の合計2通提出します。

    (注)65歳後にはじめて障害年金を請求する場合、支給可否は障害認定時当時の診断書で判断されます。障害認定日から1年以上経過した場合は、請求日直近3月以内の診断書の提出も必要です。

    *診断書の様式は正しいか、

    年金事務所から渡された診断書(だけ)で、本当によいのか、適切な審査が受けられるのか?(脳梗塞で言語障害があれば、肢体と言語の診断書を提出する。年金相談マニュアルに書かれているレベルのことを言っているのではありません。)

    主治医に渡される前に今一度確認してください。診断書や付属している記入上の注意も一読されることを強くオススメします。

    *注意!主治医押印不要、両面記載の片面印刷診断書の割印も不要です。

    表と裏が両面印刷されていない診断書は、表面と裏面とホチキス留め等してあることが必要です。

  • レントゲンフィルム
  • 請求傷病が呼吸器結核、肺化のう症、けい肺と類似するじん肺症だったときに提出します。

  • 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の写し
  • 取得している場合のみ提出。未取得でも問題ありません。取得した手帳の等級や判定は、参考にされる程度で障害年金の等級判定に重大な影響を与えることはありません。

  • 受診状況等証明書
  • 初診日の証明書です。診断書を作成する病院・診療科が初診ではないとき、初診の病院・診療科に依頼し提出します。

    初診の病院・診療科も変わっていない場合、知的障害で療育手帳の写しが提出できるときは受診状況等証明書の提出は不要です。

    初診の病院がカルテ廃棄、廃業等の理由で取得できないケースが多々あります。依頼先は、カルテが保管されている一番古い病院です。

    カルテのある病院が診断書を作成する病院だけになってしまった場合、診断書に初診日の状況が記載されるはずです。要確認!

    初診日の記述があれば、受診状況等証明書の依頼はしないでください。
    受診状況等証明書でチェックすべき点もごらんください。

    (注)初診日が異なる複数傷病での請求では傷病ごとに受診状況等証明書を提出します。

  • 受診状況等証明書が添付できない申立書
  • 受診状況等証明書が取得できない場合、ご本人やご家族、その他代理人が必要事項を記入し、提出する書類です。

    初診日の裏付けとなる資料を添えなければなりません。裏付け資料がない場合、「提出できる書類は何もない」と書きます。

    初診の病院で「資料なし」のまま提出すると、初診日認定はほぼムリだと考えるべきです。

    例外は、20歳前に初診日があれば受給できる可能性のある障害基礎年金だけです。

    診断書を作成する病院・診療科の前に受診した病院・診療科で受診状況等証明書が入手できない場合、必ず「添付できない申立書」を記入作成し裏付け資料も提出します。

    初診病院の裏付け資料で初診日認定される自信があるときは、2番目以降の病院・診療科の裏付け資料なしで提出してもよい。

    病院を変わった時に紹介状(診療情報提供書)を紹介先の病院に提出した場合、紹介状が保管されていたらコピーを入手します。書かれている内容にもよりますが、初診日の有力な証拠となるはずです。

    (注)初診日の異なる複数傷病での請求では、傷病ごとに提出します。

  • 初診日証明書類の利用希望申立書
  • 同じ傷病、同じ初診日で再請求するときは、以前提出した初診日証明書類を利用し再提出が不要となることがある申立書です。

    その他の条件は、前回提出が平成29年度以降で、申立書提出日から5年以内に提出した初診日証明書類だけです。前回請求で主張する初診日が認定されず却下となった場合は除外されます。

  • 病歴・就労状況等申立書
  • 治療経過、就労や日常生活の状況を記載します。診断書だけで評価できない障害(精神、ガン、内科疾患など)の実情を伝える唯一の書類です。発病から初診日までの経過を記載することで、初診日証明の役割も担う書類です。令和元年12月、厚生労働省が日本年金機構宛に出した事務連絡「脳脊髄液漏出症に係る障害年金の初診日の取扱いについて」の中で述べています。
    (注)複数傷病・障害で請求する場合は傷病ごとに作成・提出します。
    記入しきれない場合は、病歴・就労状況等申立書(続紙)に記入しましょう。

    記入の詳細説明は病歴・就労状況等申立書のうつ病の記入例先をごらんください。

  • 障害給付 請求事由確認書
  • 障害認定日から1年経過した障害認定日請求(遡及請求)を行う場合、障害認定日と現時点(事後重症)の診断書と一緒に提出し審査を受けることになります。障害認定日請求で支給が認められない場合、事後重症請求の審査だけ受けること承認する書類です。提出しても障害認定日請求の決定に対する審査請求・再審査請求は可能です。

  • 額改定請求書
  • 障害年金を受けている方がより重い等級へ変更を求めるときに提出する書類ですが、遡及請求をする際に同時に提出します。

    障害認定日で支給が認められると、障害認定日に対する決定内容だけ審査請求は可能です。しかし、額改定請求書を提出していなければ、事後重症請求の決定に対し審査請求(不服申立て)が認められません。

    (注)更新時にも額改定請求書を提出しない場合、前と同じ等級の決定に対して審査請求・再審査請求は認められません。

  • 年金裁定請求の遅延に関する申立書
  • 障害認定日から5年以上経過してから遡及請求する場合に提出する書類です。

  • 障害年金の初診日に関する調査票
  • 受診状況等証明書や病歴・就労状況等申立書で初診日について記入しても、9つの傷病・障害(肝臓、眼、股関節、耳、心臓、腎臓・膀胱、糖尿病、肺、網膜色素変性症)については、別途、発病から初診、初診以降の経過などを記入し提出する書類です。初診日のあら捜し目的の書類ではと言いたくなりますが、事実を記載し、わからないことは、「ない」や「不明」と記入してください。

  • 障害年金の子の加算請求に係る申出書
  • 年金の子の加算が行われるため児童扶養手当の請求をしない場合に必要です。

  • 子の診断書
  • 18歳以上20歳未満の障害等級2級以上に該当する子がいる場合、受給者の年金に加算されます。障害状態確認のため子の診断書を提出します。

  • 年金受給選択申出書
  • 複数の年金受給権を主とした場合、原則、年金は一種類だけ選んで受給しなければなりません。老齢年金や遺族年金の受給権者が、選択する年金を指定するもの。障害年金の支給決定前でも、事務処理上、提出が求められます。事前に、課税や医療保険等も含めた総合的な検討が必要です。

  • 厚生年金保険障害者特例請求書
  • 特別支給の老齢厚生年金受給資格のある方が提出します。厚生年金加入期間が長い場合、障害年金よりも多くなることもあります。

    在職中で厚生年金加入中の場合は障害者特例給付から外れますが、受給資格を取得しておくことは将来の備えとなりますので同時に提出しましょう。

  • 年金生活者支援給付金請求書
  • 障害年金(2級以上)を受給でき、収入や所得額の少ない方に支給される給付金です。2級の可能性がある方は提出しましょう。(添付書類は不要です。)

申請に添付する証明書とは?

(2)年金窓口以外で取得、年金請求書に添付する書類。

住民票、所得証明等は原則、不要です。

加算対象者となる配偶者や子との身分関係の確認に必要な戸籍謄本・戸籍抄本も次の条件を満たせば提出が不要です。

ア 請求書所定の欄にマイナンバーを記入すること。イ 請求者と加算対象者が住民票で同一世帯となっていること。

  • 在学証明書または学生証の写し
  • 請求者に、義務教育終了後の16歳以上18歳未満の子がいる場合。

  • 生計同一関係に関する申立書(加給年金・子の加算等)
  • 年金の加算対象者は、請求者と「生計同一」状態になければなりません。しかし、同居でなくても、世帯が別でも認められる場合があります。経済的な援助と定期的な音信が条件です。

    生計同一関係に関する申立書を作成、必要に応じて生計同一関係の証明資料を添え提出します。

    住民票住所が別の場合、別途加算対象者の住民票の提出も必要。

  • 労災の給付の写し
  • 同じ障害が原因で支給されている場合に提出します。別傷病が原因の場合は提出不要、支給調節もありません。

  • 第三者行為事故状況届と賠償額を証明する資料の写し
  • 同じ障害が原因で支給されている場合に提出します。別傷病が原因の場合は提出不要、支給調節もありません。

申請時に必要なものは?

  • 年金手帳、基礎年金番号通知書、年金証書、マイナンバーカードのいずれか

    本人、配偶者のもの。基礎年金番号が確認できるもの。日本年金機構から送付され基礎年金番号や照会番号等のあるもの。いずれもコピーでもよい。

  • 預金通帳(コピー可)
  • 金融機関やゆうちょ銀行の通帳コピー(金融機関名、口座名義・カタカナ表記、口座番号が記載されたページ。)を提出します。

    振込先とする金融機関やゆうちょ銀行から障害年金請求書の所定の欄に、証明印を押してもらえば通帳などのコピーは不要です。

    ⑧「公金受取口座」を振込先とする場合、通帳コピーの提出や「証明(印)」は不要です。

    ネットバンクは、ウエッブサイトの口座情報(金融機関名、支店名、口座番号、口座名義人(カタカナ))ページを印刷し提出します。

    現在年金振込先として認められているのは、ソニー銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、イオン銀行、PayPay銀行、GMOあおぞらネット銀行、auじぶん銀行、UI銀行、みんなの銀行です。

    通帳が見つからない場合、ネットバンクと同じ公式サイト内の口座情報を印刷して提出することでもよいです。

    キャッシュカードは現物を窓口に提示しなければなりません。

    注意! 貯蓄口座は年金振込先には指定できません。簡易郵便局はダメ、農協・漁協の一部は年金振込先に出来ない場合があります。

    その他

    押印は不要となりました。

    ◎申請書類一式は必ずコピーを取って保管して置きましょう。決定内容に納得できない場合等で審査請求(不服申し立て)を検討したり、次回更新(再認定)の際の重要な参考資料としたりできるからです。

    以上、主な必要書類および注意点をご説明しました。随時更新して居りますが、取り扱い変更があった場合、更新が間に合わないこともあります。手続きされる場合、最寄りの年金事務所・役所窓口で事前確認をお願いいたします。

    手続きに必要な書類や説明書は、窓口で障害年金キットという名称の封筒が渡されます。初診日の特定ができない方には、審査で重要な役割を果たす診断書や受診状況等証明書は渡さないこともあるようです。

    障害年金を申請する権利を妨げる行為だと考える方もいらっしゃいますが、一概にそうとばかりはいえないと私は考えます。申請書類すべて渡さない理由をごらんください。

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