遡及認定・高額受給事例は運に影響される面もある!

遡及支払額が800万、中には1,000万円を越える額を示し、受給額=ご自身の実績として誇示する社労士事務所サイトがあります。

本当にその社労士の力量や手腕が優れていたことが原因でしょうか?

遡及支払額の多い少ないは運や巡り合わせの要因が大だと私は考えます。

  1. 障害認定日が5年より前にあること。(5年時効の上限に達するか)
  2. 初診日に厚生年金加入中であること。(2級以上は障害年金が2種類支給されるから)
  3. 初診日に厚生年金加入で障害認定日までの厚生年金加入期間が長いこと。
    (初診日が遅い方が高くなるから)
  4. 障害認定日までの給与・賞与の平均額が高かったこと。
  5. 1と2に該当する方で障害等級は2級以上、遡及して年金が支払われる期間に扶養家族が多いこと。(単身者は加算がない。)

遡及で高額受給できるのは、当てはまる項目数が多い方です。

障害年金手続きの手腕やご本人さまの生き方などは余り関係がない、と私は考えます。遡及認定で高額な年金額を一度に手にすることができた方は、「運」に恵まれた方と言ってよいでしょう。

問題なのは、障害等級に該当するような闘病生活を長年送られた方が時効で障害年金をもらえない期間が生じることです。重要なことは、このようなことを極力減らすことです。

請求手続きが遅れたことが原因で起きる遡及請求は、本来なくなるべきです。

遡る期間は短く、少なくとも5年を超えないようにしなければなりません。障害年金を多くの方に知っていただくこと、そのために幣サイトもお役にたてればと思います。

遡って1千万近い額や越える金額が支払われた事例をアピールするホームページも、障害年金のもらい忘れの期間や対象者を減らす役割を果たす意味では有益なのかも知れません。

これから遡及請求を希望される方が、初診日の証明、障害認定日の診断書が取得困難で請求すらできずに、運や巡り合わせと諦めてしまうことがないように願うばかりです。

最初に遡及請求と時効についてご説明します。(事後重症しかしなかったが、遡及請求できると分かった場合はリンク先をご覧ください。)

遡及請求と時効

(1)遡及請求と受給権

障害年金は、原則、初診日から1年6月経過した日・障害認定日に障害等級に該当し、請求・認定されれば障害認定日に受給権を得られるのです。

障害認定日請求は本人が生存中なら何年経っても可能ですし、支給条件に当てはまれば何年でも遡り受給権は発生します。障害認定日から1年以上遡って障害認定日請求することを遡及請求、「認定日請求、本来請求」などと言います。

(2)受給権と時効

受給権は基本権と支分権のふたつの権利に分けられます。

  • 基本権(障害年金受給資格が認められる権利)
    時効はありません。
  • 支分権(実際に支払いを受ける権利)
    時効は5年(国年法102条)

支分権は5年の時効が適用されますので、5年を超えた月分の年金支払いはありません。

具体的に説明します。障害認定日から3年経過して認定された場合、5年以内ですから過去3年分すべてが支給されます。障害認定日から11年経過して認定されたときは、11年間の内の過去5年分だけが支給され、6年分は支給されません。

* 5年以上前の遡及請求をする月で注意すべき点!; 請求が偶数月か奇数月か?

偶数月請求の遡及支払い月数は、奇数月遡及請求よりも余分に受給できる!
例;4月に請求すると、5年前の2月から支給され、翌月の5月請求になってしまったら4月から支給です。

不運で済まされないこと

遡及請求で「不支給」や門前払いと同じ「却下」とされる理由は、次のような場合が考えられます。運や巡り合せで片付けられない問題です。

  • 初診日が特定できない。証明力のある資料や証言が得られない場合。
  • 初診日から保険料納付要件を満たしていないとされた場合。
  • 障害認定日時点は受診していなかった、または、できなかった場合。
  • 障害認定日当時継続受診した病院の事情で診断書が提出できない場合。
  • 障害認定日当時継続受診中でも診断書で重視される検査を受けていなかった場合

初診日の特定・証明や保険料納付要件については、遡及請求だけでなく事後重症請求でも問題となる要件です。詳細な説明は該当ページをご覧いただくこととして、障害認定日の診 断書が提出できない場合について次に述べます。

診断書がなければ障害の程度判定はできないか?

障害認定日時点の障害の程度を判断するには、初診日から1年6月経過した日から3月以内に受診した際のカルテの記録に基づき作成された診断書。

20歳前傷病による障害(基礎)年金の場合、20歳到達前後3月以内に受診した際のカルテの記録に基づき作成された診断書、または、初診日から1年6月経過した時点が20歳到達日後なら、初診日から1年6月経過した日前後3月(合計6月)以内に、受診した日のカルテの記録に基づき作成された診断書の提出が必要とされます。

診断書が提出できなければ、請求は(渋々)認めても審査結果は「障害認定日時点の障害の状態が判断できないため」という理由で不支給とされるのが一般的です。

しかし、障害年金の診断書以外でも医学的、合理的に障害状態を判断することはできるはずです。また、症状が改善しない、悪化する一方だと医学の定説とされる傷病もあります。更に、第三者の証言等々。 (参考リンク先 ; 再審査請求で遡及請求が職場の同僚の証言等により認容された事案

常にそのような証拠や主張が容易に認められるような状況ではありませんが、私は、簡単に諦めてはならない、諦めないことこそが難しい事案でも年金が受給できる原動力だと考えます。

役所や年金事務所の窓口、病院・医師から無理だと言われた方は、可能性を信じ、諦めずに前へ進みましょう。

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